鎌倉設計工房の家づくり

建築家と家づくりをする場合、建築主は建築家に要望を伝え、建築家は建築主のビジョンを顕在化し、それに沿ってアイデアを練り設計図に落とし込んでゆきます。
設計図を元に工務店から見積りを取り、予算との調整を行い工務店と契約、着工、建築家は図面通り工事が行われているか監理を行い建物完成となります。
当社の多くの建物はCM(Construction Management)方式により建設され、上記と異なり工務店を介さない家づくりです。

 

A)
工務店の場合、実際の工事を行うのはいくつもの下請けの専門工事会社(職人さん)です。
建築主は工務店と契約を行うので、専門工事会社とは間接的な契約になります。

B)
CM方式では建築主が専門工事会社(職人さん)と直接契約を行います。 
専門工事会社の見積もりが、そのまま建築主に渡されるため、工事費の透明性が確保され、工事費の削減にもつながります。
つまり設計だけでなく、工事施工についてもオーダメードになります。
また設計監理費や直接工事費など建築家や職人の「手間代」や「材料費」の割合が増すことで工事の密度が上がり、良いものができます。

 

どちらの工事方法を選ぶかは見積りを取る前までに建築主にお選びいただく形にしています。

 

CM方式の実際

1998年の北鎌倉古民家ミュージアムがきっかけになっていますがそれ以前は1983年藤沢の家と1984年能見台の家の2件で1998年以降復活し、2016年現在60件がCM方式で完成しています。

その多くは住宅で、住宅以外では北鎌倉古民家ミュージアム、平沼神社神楽殿、店舗併用住宅(神奈川厚木N邸)、店舗+共同住宅(神奈川鎌倉H邸)、横浜元町パンケーキリストランテ、グリーンコート共同住宅(神奈川金沢区Y邸)、磯子金台寺耐震改修などです。

神奈川建築コンクール受賞作品13のうち8件がCM方式によるもので、1998年以降は6件のうち6件がCM方式によります。

CMの場合、建築家が建築現場に通う頻度が高く、週に2~3回、通常の現場で完成まで40回から60回ほど通い、建築主や職人と打ち合わせを重ね、建築主、職人、建築家全員で作り上げてゆきます。