べんがら物件事例

神奈川県では毎年、魅力あるまちづくりのための「神奈川建築コンクール」が開催されます。
鎌倉設計工房でも、べんがらを用いた物件が入賞しています。

建築主の趣向や、建物形状などを考慮し、べんがらの色を決めています。

 

鎌倉設計工房の神奈川建築コンクール入賞作品

2000年港南台の家
2000年港南台の家
2004鎌倉二階堂
2004鎌倉二階堂の家

2005ギャラリーYui
2009強羅の家
2009強羅の家
2012洲崎町の町家
2012洲崎町の町家

 

 1992南箱根の家

南箱根陶芸家の家。
陶芸では、有田焼や九谷焼をはじめ、赤の色付けにべんがらが多用されており、そのべんがらを家のどこかに使って欲しいと、要望がありました。

壁の漆喰壁仕上げに、べんがらを混ぜてあります。

 

1998 鎌倉古陶美術館

CM方式にて建設。
古民家を移築しています。
新しい材料を用いた部分に、古材と合わせるため、べんがら塗装をほどこしています。

 

2006 千葉-大網白里町の家

右の写真は、べんがら塗装前のものです。
この土地の構法である通し梁(丸太の部分)にもべんがらを塗るとメリハリが出、節・白太・赤味もべんがらによって落ち着きが出ます。

ラーチ合板や木摺板などの下地材が、べんがらを塗り人の手間がかかることで立派な仕上げ材になります。

また、一本の丸太の真ん中から柱を取った残りの周辺の材料から取れる木摺板を多用し人の手間が加わることが、柱の価格を抑え、資源の有効活用やコストを抑える事につながります。

 

2011 木更津の家

白壁、チークの床、天井のべんがら塗装部分が互いに引き立てあう美しい仕上がりになりました。

この物件に限らず、比較的若い世代の建築主には、べんがらが目新しくスタイリッシュに感じていただけることが多いようです。

 

2009 片瀬山の家

白壁に光が反射し、室内に拡散しています。

2階の開口部の下には、昔、銀座の料亭で使われていた欄間をリサイクルして用いています。

べんがらの濃紫、白壁に、欄間や手前の階段の濃い目の茶色がとてもよく似合います。

 

2009 伊豆赤沢の家

通常、べんがらを塗る部分と塗らない部分を1階と2階垂直方向で塗り分けすることが多いのですが、
この伊豆赤沢の家では、1階の壁の中で塗り壁とべんがら塗装の建具部分とで、塗り分けを行っています。

このように、塗り壁などとべんがらを対比させることによって、外観を引き締め、美しく見せます。

浴室内の天井の木部に塗装したべんがらには、防水効果もあります。

 

2009 強羅の家

写真右は、2階の南北に離れた部屋をつなぐ橋です。

屋根組・梁組が一体化して、橋を吊っていますが、木組の美しさがあらわれています。

このように色付けをして統一感をもたせると、木材の角の線だけがはっきりと見えて、独特の陰影の世界を作ります。

東西南北からの一日の光で、様々な陰影の表情を見せます。

 

 

2011年 横浜都筑の家

幼少育った古民家の実現。古建具を使っています。

深い軒が暗さ、陰影をつくり出す。

 

建築主によれば、「必要な時以外、あまり外に出かけることが少なくなり、旅館のような雰囲気で、ついこもりがち。」と、伺いました。

 

 

 

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