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日本の美を伝えたい585
日本の美を伝えたい 585
長野県飯田市大平宿にて
7月の3連休に江戸時代後期から続く「大平」という宿場にて
3日間を過ごした。
飯田市から西側の山を越えた峠の宿場で、さらに峠を越えて
下れば南木曽、妻籠や馬込など中山道の宿場がある。
そのような要に位置する宿場であるが飯田市側、中山道側
双方に鉄道が通い、木炭の需要が石油に代わってくると
宿場は錆びれはじめ、1970年、昭和45年には集団離村
している。
12年後に建築家の吉田桂二氏を中心とした「大平を語る会」
のメンバーとして訪れ、宿の一つ「増寿屋」の補修作業に
加わった。
その後は1992年~3年にかけて再生工事が行われて廃屋が
目を見張る形となって今日、街道沿いに点在している。
文化財として建物を保存する道もあるが、大平宿のように宿
として使用され続けることで保存する道もある。
文化財というと「保存」に重点が置かれがちであるが、
大平は昔から「活用」へとシフトしていた。