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日本の美を伝えたい_鎌倉設計工房の仕事 375

「鎌倉 天空の館」

 

外部に面する開口部は硝子戸に障子を入れています。

障子の柔らかい光が室内を包み

外からの視線を遮り、室内の断熱効果を高めています。

中央の4枚障子折り戸はバルコニーへと続きます。

その右、照明スタンドの陰になっている障子は

室内用で吹き抜けに繋がり、ここから1階のリビング

や2階の書斎を望むことができます。

壁は大壁として、柱は見せませんが右手の柱は

屋根を支える棟持ち柱の意味があり、それを表現する

ために太い柱をそのまま見せています。

 

川崎の日本民家園を訪れ、古民家の幾つもが、天井はなく

屋根の頂上を目指して丸太が上ってゆく小屋組が見えます。

もっとも暗くて目が慣れるまで、その様子がわかりません。

そこに不思議な感覚を抱きます。特に子供たちが。

何か上にいるんじゃないか?家の守り神?

どんな顔をしている?と思い浮かべたり想像力を働かせます。

 

朝から晩まで日の移り様によって見え方が変わる

べんがらの屋根組は、古民家ほど暗くはないが

子供たちの想像力を働かせるには十分「暗い」のでは。