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片瀬山の家-2

前回の画像は突き当たり左奥から見たもの。
後ろに振り返ると玄関があり外に階段、道路と続く。
つまり道路からこの中庭まで一本の軸線になっている。
細長い回廊は玄関、住居入り口、中庭テラス手前、中庭テラス外と4箇所で仕切られる。
セキュリティーと仕事と住居のゾーンを分ける観点からだ。
この画像は中庭テラス手前のドアを開け放ったところであるが、外壁沿いに網戸兼用の格子戸がつきその様子は前回画像に見る事が出来る。
このように建具を開け放てば光や風も通る豊かなスペースとなり、小さな庭でも建物と有機的に結びつけて快適な環境を作る事が出来る。
回廊は東西を結ぶが、南北を結ぶと風の流れは更によくなる。
夏の暑い南側とひんやりする北側に開口部を設ければ温度差で風を呼び込む。
昔の民家は田の字型の平面のプランで南北に大きな開口部を配していたため風の通りが実によい。
北庭の広がりや豊かな樹木も役立っているが、北を開けることを戦後の住宅は忘れているようだ。風の通り道を作ればおのずから各部屋の空気も引張られ換気もよくなる。
効果に疑問が残る24時間換気の法規制もさることながら、基本的なことを押さえては如何だろう。