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日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 3

前回で

Dancing Butterfly

は、おしまいなのですが

次のプロジェクトに

移る前に閑話休題です。

部屋の明るさのコントロール

ということについて

もう少し話しましょう。

新緑の季節ですね!

木々の多いところでは

香りにむせ返るほど。

そんな中、訪ねたのが

一般公開されている

小田原のとある茶室です。

どのように光を

コントロールしているのでしょう?

まずご覧のようにカーテンではなく

障子がついています。

障子は日本家屋において大切な

光のコントローラーです。

光を和らげ拡散させて

室内に独特の陰影を生みます。

窓の位置も光のコントロールに影響します。

左下は躙り口(出入口)で

床の畳と接しています。

すぐ上にも躙り口の鴨居も兼ねた敷居

があり引違いの障子を載せ、躙り口周囲を

照らします。

右手の窓は出窓にして書院風。

ですが

この窓の高さどのくらいあると思いますか?

出窓上の「無目(むめ)」(木の部分)

がほぼ1.5mの高さ、

現代の窓の高さより低いですね。

このようにして

出入り口や、書院?の出窓カウンターに

機能にあった光を集めるように

コントロールしています。

ところで日本の住まいにこの

茶室のような低い天井の高さや

窓の高さがあったらどうでしょうか?

きっと現代にあっても

くつろぎや癒しをもたらす空間になると思います。