増改修住宅

神奈川磯子区T邸

改修のテーマは１階のリビングダイニングを２階に持って行き、
日中は明るい光の中で暮らしたい。
また洗面化粧室や浴室が手狭なので、ゆとりを持たせ暮らしやすく、
合わせて耐震や断熱改修も行う。
というものでした。

１階に子供室や寝室などの個室を配置すると壁や柱を増やせるので、
耐震上はより望ましい改修といえます。
２階の構造壁はなるべく残しながら、
リビングダイニングの広がりを確保します。

1階の洗面化粧室は改修前の2倍になりました。
壁に二つの窓がありますが左の窓は以前の洗面所のもの。
右の低い窓は浴室の窓で、浴槽から外を眺められる位置にありました。
つまり窓と窓の間には間仕切り壁があったわけです。
今回の改修では窓の間に鏡を貼り、明るさと広がりを得ています。

窓の格子に蔦の緑が透けて見えます。
窓の光を十二分に生かすよう、
カウンターはガラスの風合いを持ったもので透けて、
カウンター下の床まで窓の明かりは落ちてゆきます。

中央窓が二つあるところが階段で、位置は元のままです。
2階は部屋を仕切る壁がないので広々しています。
左手奥はキッチンです。

キッチン側からリビングダイニングを見ています。
以前ここには個室が二つあり、
それぞれの窓からバルコニーに出られました。
二つの窓と左手出窓の3か所から光を得ています。

左手の柱と筋違は構造壁ですが、フレームを現わして光を通します。
奥の濃い紫色の腰壁は不燃材で仕上げており、
全体の木に塗られたベンガラ色と合わせています。
ここにはペレットストーブが来ます。

和室の床下は収納になっており一部は引出として脇から出し入れします。

以前のキッチンは1階の北側にありましたが今回は南側に配置して明るくなりました。
キッチンはオーダー製作もので、インテリアの色に合わせています。

キッチンからは和室や屋外の公園の緑を眺めます。

タイルもインテリアのベンガラ色に合わせてセレクトしています。
コンロ部はカウンターを下げ、大き目の鍋が来ても扱いやすいように。