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福井県池田町150年前の蔵(総栗材)と、100年前の同県今立町の民家を移築再生させたもので、150坪の延面積の中で鎌倉時代の陶芸を鑑賞できる。
大幅な予算超過に対応するため、コンストラクションマネージメント(CM)を行った例。総合と専門の各業者にから数多くの見積りを取り、各業者とオーナーが直接契約を結ぶ方式で、約2割近いコストダウンが可能になった。
専門工事を細かく分けるほどCMの効果は上がるが管理の手間も増える。今回は、発注者指名の業者もあり、以下のように分けた。
@ 既存家屋解体工事
A 開発に伴う擁壁工事
B 土工及び基礎工事
C 木造躯体工事(上棟までの工事+屋根、筋違まで)
D 内外装工事
E 給排水衛生工事
F 電気設備及び空調工事
G 造園外構工事
さて、どのようにして工事費のダウンをはかったか…。 電気空調に関してはエアコン個数を減らし、機種変更、冷媒配管ルートの変更。給排水に関してルート変更と集約を行い、木製排煙窓はアルミサッシに変更、木製建具本数も見直しなどしたがやはり大きいのは専門業者間の競争によるコストダウンであった。
内外装工事は地元鎌倉の総合建設業者にお願いした。前述したが民家の再生では現場対応が多く施主の購入した古材を余すところなく使おうとすると1本1本綿密に、利用の仕方を考えなくてはならない。更に、もともとそこにあったかのような適材適所の選択が必要となってくる。支給品は古材のみに限らない。昔の建具、欄間彫刻、蔵戸、蛙股、洋館解体で手にした古い照明器具やステンドグラスなど、又柱の歪みが大きく建具枠を設置せざるを得ない。したがい工事が進んでいるときにも現場寸法を当り図面作成し、施工図に流すという作業が続き、その枚数はA2で80枚を超えた。これが質の確保に大いに役立ち信頼のおける総合建設会社に頼んで良かった部分である。
分離発注の場合、責任分界についてシビアになる。筋違に関して言えば基本的には大壁なので構造用合板を柱の外側に打ちつけていけばいいのであるが、古材の柱面は同面ではなく横から見ると1本1本の歪みが大きい。横胴縁による補正が必要になってくるがここからは外装工事とし、躯体工事では柱の内側に構造合板両面打ちまでを行ない、構造体の責任を負ってもらうことにした。
CMの利点は職人の領域まで首を突っ込むのでより工事の実勢を把握しやすいことにある。そのプロセスの中で腕のよい職人にであったり、優れた材料を安く仕入れる会社を発掘できたりする。
躯体工事の大工は又首構造や長ホゾ差し込栓の技術、コツを知っている人に東京から郡上八幡へ出張してもらった。(通常はない大工の宿泊費が必要も発生した。)材木は古材ストックを豊富に持つ郡上の会社で調整し、新材の質も良く運搬費を含めても安い。(東飯能の西川材といい勝負)その他に出会った職人として木製框戸に関しては質と価格で勝負する新潟の建具店、ランバーコアで作った懸魚に常温溶射をして、木を銅に変えてしまう造形家、またべんがら塗料は、杉板を塗ると木目が浮き上がり、更に磨くと独特の風合いをかもし出す。素人でも塗れるのがうれしい。
今回の体験は、予算はないが何とかしていいものを作りたいという模索の中で生まれたもの。外構を除けば空調込みで坪単価86万程度だがその出来上がりをぜひ見ていただきたい。
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