横浜港南台の家も「現代の民家」を目指したもの。基本的な昔の良さのうち、取り入れたのは
@風通し
A吹抜け空間の豊かな土間があり気軽に人が立ち寄れる
B建具の開閉のみで大小の部屋を作り出す柔軟性のある間取り
C通りに開放しながら、視線をカットする千本格子
D木や土壁の自然素材
E主構造が下屋など副構造を従える美しい民家のデザイン
などである。
一階は水まわりの台所や浴室を除くと、三室が一室となり、建具を外せば二十六帖のスペースが出来る。襖や障子だと厚みが少ないので、仕切られている気がしない事もあり、ここの戸襖は改良し、5センチの厚みを持つ。夏、昔の農家の奥座敷など、格好の昼寝スペースであるが、その多少の暗さと風通しのよさを加味して作ったのが一階の和室で、「床の間」を開ければ南北を貫くように風が抜けていく。又、外の気配はわかるが、竹格子のせいで寝転んでいる姿は見られない。
最近喫煙者は肩身の狭い思いをしているが、ホタル族的に外で吸っている姿もあまり見られたくはない。当家のご主人は、玄関と入口二つの格子戸で守られたポーチに下駄箱を備え付け、その上に灰皿を置き、ここで心ゆくまで紫煙をくゆらす。屋根はかかっているが、外部であり、換気の心配はいらない。おまけに下駄箱には配達された新聞がのっかっている。椅子があれば玄関先が書斎にもなる。家具を持っていけばどこでもその用途に使える日本の家のよさであろう。
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